『インストール』文庫版 [小説]
綿矢 りさ by Amazon
文庫本になりましたね。
新作の短編『You can keep it.』も収録されているとか。
作者の綿矢りさは、『蹴りたい背中』が芥川賞になって一躍、話題の人になったけれど、私個人では、この「インストール」の方が好き。
『蹴りたい~』は、たしかにブンガク的には深化していて、傑作かもしれない。『インストール』では、芥川賞は無理だったろう。でも、オハナシ的には、こちらのほうが楽しい。
ちょいと引きこもり気味な、受験勉強に飽きた?女子高生が、エロ・チャットのバイトをする。誘ってきた小学生の男の子は賢くてナマイキ。その子の母親は、ちょっとピントがずれている。
でも、その辺の描写の軽いフットワークが、“重い”純ブンガクに疲れた頭にはちょうどいい。
正直、『蹴りたい~』は、読み通すのが苦労だった。“教養”としてでなければ、放り投げていたところ。テーマもプロットも私のシュミじゃない。
ああ、勝手なこといってるなぁ。(^_^;
『You can keep it.』は、どちらかと言えば『インストール』に近い作風らしくて興味はあるけど、批評は賛否両論のよう。
だとしたら、むしろ私は読んでみたい。
文庫本だと、うちの近所の図書館には入らないし……。うう、買って読むしかないのか。
2005-10-31 00:00
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