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 『ブラッカムの爆撃機』 宮崎駿:編 [児童書、YA]





ブラッカムの爆撃機
ロバート・ウェストール作 / 宮崎 駿編 / 金原 瑞人訳岩波書店 (2006.10)通常24時間以内に発送します。

 ロバート・ウェストールは、もともと好きな作家。

 『海辺の王国』とか『猫の帰還』、『弟の戦争』など、傑作は数知れず。児童書扱いなので――実際、子どもからヤング・アダルト世代に向かって書いているのだけど、大人も充分に堪能できる内容のものばかり。

 戦争をテーマにしたものが多い。子どもの本だと莫迦にして読まないのは、むしろ損かと。

 私は『猫の帰還』がいちばん好き。この猫は、一般の人が思ってる“犬”的な行動、ご主人様のいるところへ“戻る”ために旅をする。こおあたりの描写がストイックで、物語に一本筋を通してるというか。

 猫が主人公――といっても、この猫は『我が輩~』みたいに喋らないけれども。いってみれば狂言まわしってことになるのかな。淡々と客観的に“彼”の周囲のようすが、人間たちのドラマが描かれるのが、独特の雰囲気をだしていて、むしろ胸に突き刺さる。

 



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