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 ホテルやカフェでトーストに付いてくるジャムのこと [日記・コラム・つぶやき]




 自慢じゃないけど、トーストや焼きパンに付けるジャムは、たっぷりと使いたいタイプ。

 ホテルや街の洒落たカフェへ行くと、サラダバーにパンの山があったりする。すぐ脇のカゴには、様々な種類のジャムの小さなパッケージが、これまた山のように積まれている。一つ一つ小さく梱包された、サイコロみたいなアレ。

 親切と言えば親切。清潔。一口サイズで使い切りサイズ。


 でも、以前に喫茶店によく置いてあった、マーガリンとジャム用に仕切りの付いた入れ物、あれを思い出すと複雑な気持ちにもなる。

 まず、ゴミが増える。

 最初に書いたように、これじゃ足りなーいという(私のような)人には、二つ三つ分必要だったりする。でも、すべて使い切ればよいけれど、うまく食べられなかったりしたら、即残飯行き。モッタイナーイ。


 今のような形(タイプ)になったのは、過去に使用されていた容器が使いづらい、あるいは他の人が使った後のものを差し出されるのに抵抗感を覚える日本人の潔癖症、といった面があったのだろう、とは思う。

 すべての人が常識的に、きれいに使ってくれるとは限らない。喫茶店によっては、店員が気を配って、いつも清潔に整えていたのも覚えているけれど、そうではないおおざっぱな店もあった。


 そうした経緯で、使い切り(使い捨て?)のものが出てきたのだろうとは想像が付く。

 さらには、今の形、サイズに至るまでに、TVのドキュメンタリー番組(プロジェクトXのような)に紹介されるような、開発部の人々のあれやこれやの試行錯誤、があっただろうことも。


 それらの諸々を噛みしめても、やはり抜けない気分はある。この分量でいいでしょ。いや、この分量を使いなさい。

 そう“押しつけられている”感じ。


 考えすぎだよ。家人は言う。たしかにね。

 でも、一度そう感じ始めると、ペロッと蓋をめくるたびに溜息が出てしまうのはどうしようもない。


 まぁ、これだけで「我慢」しなさい、と言われている、と思えばいいか……。

 

 


 静かな“子どもの日”、に編み物を [クラフト]





 お天気は晴れ。

 風もそよ風くらいで、心地よい。

 暑くなるよ~、と予報は言っていたらしいけれども、まだ五月。湿気も少なく汗ばむほどでもない。


 静寂。

 近所の会社が、学校がお休み(部活もないようす)。

 朝方、畑のようすを見に来た人々も、さすがの休日に作業までする気はないらしく、早々に帰っていった。


 家人のお休みは前半で、今日は仕事で家にいない。

 子どもも塾へと出かけていった(GWもあるの~?とこちらが驚いたけれども。受験生では当たり前か)

 

 ――ということで、家には私ひとり、のんびりと過ごしている。

 いや、過ごせている。

 こんな状況は久しぶりだから。

 こんな、静かで、穏やかで、お日柄もよく、落ち着いていられる日は。


 そうそう、体調が比較的よいことも関係しているかも。

 昨夜は微熱があって、念のために風邪薬を飲んで寝た。思いっきり寝汗を掻いたけれども、薬のおかげかぐっすり眠れて、起床時の気分はわるくなかった。

 今のところ、頭痛も起こっていない。(少々の肩こりは相変わらず)



 さて、そんな心身ともに心地よい状態(環境)で、ゆったりと編み物をしている。


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 思い切って買った「ニットプロのシンフォニー・ウッド」という棒針が、予想以上に使いやすかった。

 コードに付けて輪針のようにして使うのに最初は戸惑ったが、“売り”の尖った針先が、編み目にスッと入ってゆくので、とても編みやすい。ウッドの名どおり木製(竹製なのかな?)なので、滑りもいいし。


 見た目も少し変わっていて、鈍いトーンではあるけどカラフルなマーブル模様が楽しい。




 お昼過ぎからは「サッカーJリーグ」が始まるので、そちらへ移動するとは思うけれども。

 それまでは、この静寂を堪能しておこう。


(猫がソファの背で、それも手足を伸ばした、だらしない恰好で眠りこけている……。今の気分にぴったりな光景ではある。笑)


 『パーフェクトプログラム』読了 [他スポーツ]

パーフェクトプログラム―日本フィギュアスケート史上最大の挑戦

パーフェクトプログラム―日本フィギュアスケート史上最大の挑戦

  • 作者: 田村 明子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/03
  • メディア: 単行本





 前著の『氷上の光と影』がトリノ五輪について書かれたものだとしたら、今回の本は、バンクーバー五輪について、といったところか。
 とはいえ、前半の部分は、あとがきでも触れられているように、五輪が始まる前に書かれたもの。後半部分が、五輪後の原稿。なので、選手個々の逸話が、前半と後半で少しずつ被っている。
 そのあたりは、やはりあとがきで筆者が、五輪の前に考えていたことと、五輪の結果を受けての考察とでどれくらい落差があるか、あるいは無いかを見てほしい、とも書かれているので、重複はあえて直さなかったのだろう。


 前半部分にある山田満知子コーチと、浅田姉妹、近ごろ進境著しい村上佳菜子選手との逸話は、なかなかに興味深い。伊藤みどりさんについての逸話も懐かしい。
 でも、筆者は違うが『フィギュアスケートに懸ける人々』に載っている話と被る部分が多く、すべてが新鮮というわけでもない。(それについては以前にも書いた。


 目新しいところといえば、元強化部長の城田さんと久永さんの話。背任騒ぎで辞任ということになったけれど、彼らが情熱を持って盛り上げようとしていたことが伝わってくる。(ある意味、手弁当だったゆえの横領騒ぎだったのだ、とも読める)

 ファンの中には、城田さんの悪口を言う人もいるようだけれど、野辺山合宿や、荒川静香選手(当時)への強化策など、素人ファンからしても、拍手を送りたい事柄は山ほどある。
 「メダルをどう獲るか、訊いてくれれば、いくらでも教えるのに」という城田さんの言葉は深い。



 ただ、選手個々について書かれた部分が面白いかといえば、それはノー。
 以前のエントリーで、

 “やはり選手や関係者に近い方が持っている情報は濃いはず、と思われるので” 

 と書いたけれども、雑誌やネットに上がった記事、さらにはTV番組で紹介された事柄の焼き直しが多く、五輪の結果についても、見たままでしかない。 (もっとも、そうしたものを読んでいない、見ていない人にとっては楽しいかもしれない)


 私としては、五輪前の章は、大会や戦績を書き連ねるだけでなく、その時々の選手たちの練習風景や取り組み、気持ちなどを、
 五輪後の章は、「なぜ、○○選手は、ミスしてしまったのか」「○○選手は、ミスのない滑りができたのか」といった、本当の意味での裏話が読みたかった。

 メンタル面は、コンディションは、選手村で選手たちはどう過ごしたのか、過ごさなかったのか。
 スタッフは、コーチは等々、「パーフェクト・プログラム」を滑るために選手(とそのチーム)が、五輪にどう臨んだのか。
 そうしたことが、一番知りたかったこと。


 その意味では、少々がっかり。
 別の“ジャーナリスト”の記事を、あるいは専門誌などを読め、ということか……。




 あれこれ辛口な批評を書いたけれども、私が五輪のフィギュアスケートに対して――というより新・採点法に対して、か?――疑いの眼を向けるようになったのは、この筆者の前著『氷上の光と影』による。
 いわゆる“妄想”をあれこれ考えるようになったのも。

 なので、この本の真骨頂は、五輪にはつきものといっていい、国同士の対抗意識と、それ故の行きすぎた暗躍(といっては言い過ぎなら活動、か)の話、かもしれない。

 それは翻って、プルシェンコ選手が発言していた“4回転”をどう評価するか、という話にも繋がってゆく。
 ここでは、「Number」ネット版にも載っていた、プルシェンコ選手に対する批判メールの話が取り上げられ、それに対する筆者の感想も書かれている。

 メダル争い、成績、となれば、ジャッジングに触れないわけにはいかない。“テクニカル・ジャッジ”の天野真さんのコメントをチラホラと挟んで、納得できる“筋”を探そうとしているけれども……。

 そもそも、ジョニー・ウィアー選手について、筆者自らが、「低く抑えられたジョニー・ウィアー選手の得点」 などとタイトル立てまでして書いているのだから、読んでいるほうは、半信半疑になるだろう。
 どうしても矛盾が生じてくる。読者を納得させようという文章と、筆者自らが疑念を向けている文章と。



 あとは、「音」について。今回の五輪で目立ったミス。この本でも触れられている小塚選手のフリー、高橋選手のSP。(ミスではないが、ライサチェック選手のフリーについても)
 書かれていないが、レピスト選手のSP(だったか)の出だしの音のミスもあったなぁと思い出す。

 ただ、そうした筆が、前著では全開だった女子の選手たちに向かっては、今回はあっさりした記述のみなのは、どうしてなんだろう?

 書きづらいのか、それとも筆者本人が、女子については、大した“裏”などないと本気で考えていたからか。 (――その証拠に、ユナ・キム選手について、韓国の連盟はカナダのコーチ陣に丸投げ状態で、ほとんど関わっていない、と書いている)




 余計な話。








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