『ウェブ進化論』 やっと読了 [論説本]
どこかに、グーグルについて書かれた本、といった紹介があったので、最近、次から次へと出されるサービスについて詳細が述べられているのかと思いきや、全く違った。
Googleをネタにして、いわゆる「Web 2.0」と言われる、インターネットの新しいテクノロジーや思考形態を、易しく解説してくれる本だった。
「Web 2.0」とはなんぞや? と思っていた私には、すとんと胸に落ちる内容。
ネットの「こちら側」と「あちら側」といった巧みな比喩を使って、わかりやすく解説してくれている。
もちろん、「こちら側」が「Web 1.0」、「あちら側」が「Web 2.0」。
いってみれば、実際に物品を扱ったり、物作りに励んだりするのが「こちら側」のビジネス・モデル。物品を扱うにしても、アフィリエイトのような形で自分は実際にタッチしないでもビジネスになる、といったタイプのものが「あちら側」。
もちろん、アフィリエイトだけでなく、未知のタイプが、これから続々出てくるはず、だそうな。
それを支えるのが「オープンソース」である、と筆者は言う。
リナックスが大きくなったのもオープンソースだったから。
グーグルがマイクロソフトに潰されなかったのも、オープンソースという新しい形態だったため、ビル・ゲイツが手を出せなかった(どう攻めていいか、わからなかった?)というから楽しい。
とはいえ、筆者のように、わが日本を振り返って見ると、やっぱり「最新の技術」はアメリカから出てくるのか、と溜息を禁じ得ないのもたしか。
先日、日本で「官民挙げてのGoogleに対抗できる検索技術(サイト)を確立する組織が立ち上がった」というニュースが流れていた。
検索サイト? と思ったのだけど、この本を読むと、日本のITに関わる人びとが、Googleを脅威に感じ、遅れてはならじ、という気に、やっとなったのか、と納得する。
でも、検索サイト? という思いは変わらないのだけどね。
もちろん、名称はどうでも、とにかくGoogle(や、最近のAmazon)のやろうとしていることを、“マイクロソフトに一社独占された”轍を踏まないように、後追いにならないように、漸く起動させた、というべきか。
かつての「トロン」のように、国内の先進的な技術でありながら見捨てる、なんてことを繰り返さないように、きっちりやってもらいたいモンです。
(まぁ、意外なところにトロン・システムが使われている、とは聞いてますけどね)
いや、すでに筆者が、シリコン・バレーを中心として、動きはじめているそうで、頼もしい限り。
官民一体といっても、お役人(あるいは政治家?)がからむと……。やっぱり、モチベーションを持った民間人のほうが頼りになりそう。頑張ってほしいですね。
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少子化のこの時代に家族雑誌? [書籍、雑誌]
新聞を読んでいたら、この雑誌の広告がど~んと。
最初は『プレジデント』本誌(?)だと思ったのだけど、ん? 内容紹介の文章がおかしい。
よくよく見たら、「ファミリー」の文字がくっついてた。
最近、やたら「子ども」をキーワードにした雑誌が目に付くなぁ。
↓これとか、
↓これとか。
実を言うと、『日経キッズ+』、まえに買ったことがある。
言い訳(?)をすれば、この “子どもの感性を磨く100冊の本” という記事が読みたくて、購入した。正直、たいしたことなかったけど(^_^;、娘自身には興味のある内容だったみたい。
でも、毎回、買うようなものじゃないなぁ、と思って――ウチの子はもう中学生だし――それきり。
子どもが小さいころには、『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』をよく買って読んだっけ。毛利子来(たねき)さんの書く本は、母親に優しくて、現役の小児科医でもあったので、東京まで診察を受けに行きたいと思ってた。
少しだけ、娘には心配なところがあったので、毛利さんのはじめたジャパンマシニスト社の本は、ちょくちょく買って読んだ。
もっとも、そうした「育児書」と比べて、プレジデントや日経が出してるのは、もっぱら「教育」方面によって(偏って?)るけれど。
それにしても思うのは、この「少子化」の時代に、なぜ、こんなにも子ども関連――それも教育関係――の雑誌が立て続けに出るのか、ってこと。まぁ、売れてるんだろうけど。
中国の一人っ子政策に対する「小皇帝」現象と同じような状況なのかな。
生まれたひとり、ふたりの子を大事に大事に育てようとする、親の心につけ込んだ(といっては言いすぎか)現象なのかな、とかね。
そうはいっても、うちもひとりだから、似たようなものなんだけど。(^_^;