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 訃報ー佐藤史生(しお)さん [コミックス]





◆SpytheDesk・サカタBOX(坂田靖子さんの公式サイト)

佐藤史生先生は、数年前に乳ガンである事がわかり、手術してガンを摘出しましたが、昨年初め頃に骨や脳、その他に転移が確認され、昨年11月にふたたび入院、2010年4月4日、清瀬のホスピスでなくなりました。

 今朝、早くにツイッター内で知らせてくれた方がいて、知った。大ショック。

 活動的?な作家さんだったら……などと思ってしまう。どこかで連載が中断したり、新作が出ないことで噂になったりして、もっと早くに知っていたのではないか。

 だとしても、1ファンにできることは、祈るくらいしかないけれど……。

 ツィッターのタイムラインに次々と、このニュースに関するつぶやきが流れるのを見ていると、寡作で地味な作家さんのようで、実はコアなファンが大勢いたのだなぁと、自分のことのように嬉しくなる。

 同時に、悲しくなる。本当に、もう二度と、「新作」は読めないのだなぁと。


 そうして、先日の翻訳家の浅倉久志さんの訃報を思い返してみても、“時”というものを感じてしまう。自分の年齢をも、また振り返る。

 かつて楽しみ、親しんだ作品と、それを創作された人々が、少しずつこの世から去ってゆく……。強烈な淋しさが襲ってくる。

 ご冥福をお祈りします。




◆「ワン・ゼロ」漫画家・佐藤史生さん死去 : ニュース : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



天界の城 (ハヤカワ文庫 JA (664))

天界の城 (ハヤカワ文庫 JA (664))

 ↑唯一、ちゃんと出ている(?)作品集。読み返すたびに、凄い作家さんだったのだなぁと思う。絵が好き、お話が好き、アイディアが、キャラクターたちの会話が面白い、という感じで読んでいた自分を思い出すと、全然分かっていなかったのだなぁと、むしろ恥ずかしくなる。



夢みる惑星 (1) (小学館文庫)

夢みる惑星 (1) (小学館文庫)

 ↑壮大な時代ロマン、といったところか。“チグリス・ユーフラテス”などの古代文明を土台に、竜がいたパラレルな時空軸?を重ねて、骨太な物語を作り上げている。

 私は単に、竜に乗る騎士、というガジェットに惹かれ、繊細な王子であり神官である主人公、明らかにミスター・スポックを意識した、彼の父親である王、といったキャラクター等々に、うっとりしていたものだったけれど。

 当時、翻訳が出始めていたアン・マキャフリーの「竜騎士シリーズ」との比較で語っている人がいたなぁ、とも思い出す。



ワン・ゼロ 1 (プチフラワーコミックス)

ワン・ゼロ 1 (プチフラワーコミックス)

ワン・ゼロ (1) (小学館文庫)

ワン・ゼロ (1) (小学館文庫)

 ↑文庫版は買えるのかな……? ほとんどの作品が絶版という、悲しくも情けない状況。もちろん好き嫌いはあるだろうけれど、こうした傑作を後の世代に残さないでどうする、と危機感すら抱く。

 (コミックパークというサイトで、オンデマンド印刷という方法で注文できるものもあるらしい)



金星樹―SF短篇集 (新潮コミック―Alice’s book)

金星樹―SF短篇集 (新潮コミック―Alice’s book)

 ↑こちらは、個人的に“最高傑作”なSF作品集。

 表題作のアイディアにアッと驚き、火星の緑化を主題にした物語に、笑いながら涙。


 この他にも、様々なジャンルの作品があるけれど、この作家さんは、どんな先駆的なアイディアや物語を紡いでも、底に“人間への暖かい眼差し”があったように思う。



 最近、子どもに読ませようと、本棚に置いてものの大半を、実家から持ってきたばかりだったんですよね……。




追記:参考

◆インタビュー「今回のお客様は、佐藤史生先生です!」/小学館コミック -flowers-


★佐藤史生、逝去 2010-04-06 - Hopeless Homeless


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