『辺境警備』決定版 [コミックス]
最近出た『天使のタマゴ』という紫堂恭子のコミックスで、ふと思いだした。この人のデビュー作でもある『辺境警備』、実家に置いてきたまんまなこと。
中学生の娘が、コミックスはもちろん、ライト・ノベルにハマりだして、いろいろ読んでる。
親としては、どうせなら良質なものを読んで欲しいと思う。セカチューもいいけど、それだけで時間をつぶしてしまうのはモッタイナイ……。
その点、紫堂恭子は絵もカワイイし――人によっては、クセがあるというけれど――お話も楽しい。
とくにこの『辺境警備』は、他のシリーズとおなじ異世界物なのだけれど、雰囲気はずいぶん違っていて――まぁ、これがデビュー作なんですけどね――のほほん、ほのぼの系のお話。
日常のなかの、ちょっとした魔術とか幻想といったものを描いていて、ときにちょっと切なく、ときに笑いながら、のんびり楽しめる。
そんな風に、適度にユーモアもあって、でも芯はしっかりしてるというか、ハッとするようなセリフがあったり、重厚なテーマを奥底に秘めている。
漫画を読むなら、こうした感じのものを選んでほしいよなぁ。と、つい親として、「ためになる」系を勧めようとしてしまうのはわるいクセ?
まぁ、自分が好きだから、でもあるわけだけどね。
紫堂 恭子
★bk-1
紫堂 恭子著