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 ミュージカル『モーツァルト!』追記 [音楽]


(2005/10/20)

 最近、テレビで舞台のCMをやりだした。(前からやってた?)

 短いスポットだし、遠景でしか舞台を撮ってないので、流れている歌声が誰のかはわからない。というか、ダブル・キャストだから、わざと判明できないようにしているんだろう。

 とはいえ、知ってる者にはすぐわかる。流れてる歌声は、もう1人の主役、井上芳雄クン。さすがの音大出身というか、やはり歌い方が中川晃教とは全然、違う。

 モーツァルトのテーマソング的な曲で、覚えやすくて親しみやすいメロディなんだけど、なんていうか、この舞台に合ってる、はまってる感じがする。

 『キャンディード』は、オペラ歌手あり、ミュージカル出身者あり、中川晃教クンのようなポップ歌手あり、異種雑多な人たちを敢えて一緒に使うという演出があって、それがズバリ当たっていたと思う。(そう感じなかった人もいたようだけど) 私の『モーツァルト!』に対する違和感は、ここら辺にあったのかな、と。

 つまり、周囲は、堂々と高らかに歌い上げる人ばかり。山口祐一郎しかり、一路真輝しかり。(もちろん、そんなに旨くない人――聴いてて心配な人もいたけどね) そこへ1人だけ、いかにもミュージカル風の曲をポップス風に歌う者あり。

 曲調と歌い方が合っていなかったのかと今さらのように思う。いや、下手とかそういうことではなくて。

 演出家によれば、初演で井上芳雄くんは歌に苦労していたというのだけど、演技力は上のようなことをいっていた。う~ん、井上版も、ちょっと見たくなったかも。(もちろん、行けませんけどね)

 代わりに、歌声だけでも聞いてみようかな。


 ミュージカル『モーツァルト!』見に行った [音楽]


 カテゴリー「演劇」、あるいは「舞台」とでもしたいところだけど、エントリーが増えそうもないのでやめておく。

同公演は6月の梅田芸術劇場公演を皮切りに、帝国劇場、中日劇場、博多座で上演される。木村、香寿のほかにも、名古屋、博多の公演では一路真輝(フォン・ヴァルトシュテッテン男爵夫人)、大塚ちひろ(コンスタンツェ)が出演するのも話題だ。

 シアター・ガイドのページより


 とにかく中川晃教クンの歌声が聞きたくて行ってきた。

 去年の、愛知芸術劇場大ホールでの『キャンディード』が印象的で、もう一回、あの雰囲気に浸りたかった。『モーツァルト!』は、中川クンの出世作でもあるし、機会があれば、と思ってた。

 とはいえ、子育て中の身には、チケット代は結構な出費。今回、名古屋初舞台と聞いて、うわ♪ と思ったけれど、迷った、迷った。

 ……そうしたら、知人から「格安チケットが買えるんだけど」という言葉。つい乗ってしまった。ちょいと失敗だった、ってことは、後でわかるんだけど、それはまぁ、おいといて。\(^^\)


 感想。まぁ、劇中のセリフじゃないけど、芸術作品とエンターテインメントを比べるほうが間違ってるんだろうけど、正直、『キャンディード』ほどの深みというか、新鮮さがなくて、ちょっとついてくのが大変だった。

 中川晃教が飛ぶ、跳ねる、走る。身の軽さは若さだなぁ。羨ましい。こちらが“原点”なんだろうけど、『キャンディード』とおんなじだぁ、と見てしまう自分の浅はかさがイヤ。

 原作付きってハンデ(?)があるせい? 舞台装置もシンプルと言えば聞こえがいいけど、あんまり華がない感じ。まぁ、アイディアで見せる芝居でもあるんだろうけど。

 お話も、どうしても映画『アマデウス』の印象が強すぎて、なぞってる感が抜けない。ストーリィ自体、同じところを行ったり来たりしていて――というのも、主人公のモーツァルト、ヴォルフガングは、生まれ故郷を出たり戻ったりして、その度に成長のないことをしでかして、父親(市村正親)や、姉(高橋由美子)を嘆かせる。

 舞台転換も、一場面ごとに暗転。歌い上げてエンド、拍手を送れるのはいいけど、毎回、それをやられると、少々げんなりしてくる。たまには流れるように次の場面へ、とか、もうちょっと、すっきりとした形にならなかったのかなぁ、とか考えてしまった。

 とまぁ、何かとケチを付けたくなったのは、見るほう(私)の問題かもしれない。まっさらな気持ちで見れば、それなりに楽しめたかも。

 いや、楽しんだことは楽しんだけど。ちょっとだけ物足りなさが残ったというか。なまじ中川晃教クン主演だけに、期待しすぎたというか、どうしても『キャンディード』の影がちらつくというか……。だから、比べるなって。(^_^;

 ――と考えていたら、気づいた。そうだ、ダンスがない!

 群舞はあるのだけど、全体におとなしい。場面も少ない。中川クンひとりが、跳ねて飛んで登って降りて。『キャンディード』でも魅せた身の軽さは絶品なんだけど。まさか、彼の瞬発力を最大限、生かすために他は静かに……ってことはないよね。(^_^;

 それに。中川くんの熱演、熱唱は楽しんだので、あんまりわるくち書きたくないけど、シンから楽しめなかったのは、隣に座ったオバサンのせいもあったかも。

 自分でとったチケットじゃないので、文句を言えないのが苦しい。でも、あんなに隅っことは思わなくて。(T.T)

 始まる前に、アナウンスで「前傾姿勢にならないで下さい」とあって、へ? 前傾姿勢? なに? と驚いていたが、なるほど、こういうことだったのか……。って、感心してる場合じゃない。

 隣のbabaァが身を乗り出すものだから、(ちょっと、見えね~よ!)状態。どうやら、山口祐一郎サン目当てで来ていたようで、彼が出てくるたびにぐっと前へ。中日劇場ってあんなに席狭かったっけ。丸っこい人で、隣にいるだけでも暑苦しいのに(失礼)、前へ後ろへ左へ右へと体をやたら動かすものだから、気になるわ、ぶつかるわ、気が散ること夥しくて。おまけに、コミカルなシーンで笑うのはいいけど、体が一緒に笑ってる、ゲラゲラ大声出す。も~、たまんなかった。“芸どころ”のはずの名古屋の恥だ~。


 約一か月の公演。ミーハー・オバサンたちにチケット売らないと、やっていけないってことなのかなぁ。格安のはずだよね、“そういう日”だったんだ、と納得。どこかの組織の貸し切りというか……。若い人もいるにはいたけど、絶対数が少なくて、売店もグッズ売り場より食い物のほうが満員だった……。(-.-)


 そうはいっても、オケピット作って生演奏、が当たり前になったのは、嬉しいこと。半歩(一歩?)ずつ遅いとはいえ、地元(名古屋)で生で舞台を見られるのもありがたい。

 でも、次からチケットを買うときは気をつけようっと。とくに席同士の間が広くない劇場では。(^_^;



 それにしても――感想じゃなくて、愚痴になってしまったよ。

 中川くんのDVDでも見て、気分直ししよう。

AKINORI NAKAGAWA CONCERT 2003 MATADOR~闘牛士~ [DVD]

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オアシス

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砂漠

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