『楽園の鳥―カルカッタ幻想曲―』 [小説]
寮 美千子
が、第33回泉鏡花文学賞を受賞したそうです。
寮美千子さんの著作は以前から気になっていて、順に読みたいと思いつつ、なかなかかなわないでいる。カテゴリーも、いつもなら「児童書」に入れるだろうけど、この本は、著者初めてといってもいい大人向けの本、だそうで、その分、感想もいろいろみたい。
まぁ実際、読んでみないとわからないけれど。
これまでの代表作と言えば、『ノスタルギガンテス』
寮 美千子
静謐、という言葉がぴったりの作者だと思う。
私が好きなのは『星兎』。文字どおり、“うさぎ”と主人公の男の子の冒険(?)が美しくて楽しい。括れば、ファンタジーということになるんだろうけど、一風変わった不思議な雰囲気が漂っていて、浸ってしまえば心地よいんだけれど、「訳わからん」と言ってしまえばそれまで。いわゆる“読者を選ぶ”本のひとつなんだろうなぁ、とも思う。
ラブ・ストーリーとも読める、という人もいるけどね。
寮 美千子
『楽園~』に戻れば、「インド」「一人旅」「精神世界」というキーワードが飛び交っていて、むむ? という感もあるけれど、まずは取り組んでみようかと。
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『楽園の鳥』
『女子大生会計士の事件簿 Dx.3』山田真哉:著 [小説]
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(はてなキーワード)
の爆発的なセールで、すっかり有名になってしまった山田真哉氏ですが、彼の元祖的(?)会計書、萌ちゃんシリーズを忘れることはできませんです。
とはいえ、第3弾が9月に出てたこと、まったく知らなかった私……。(×_×;)あんなに待ち焦がれて(?)いたのに。
だって、ねぇ。第1弾、第2弾と立て続けに文庫化されてから、この3作目が文庫になるまでずいぶんかかりましたからねぇ。いっそ、単行本を買ってしまおうかと思ったくらい。
でも、今回の文庫化にあたって、新作も追加されているというから、やっぱり待っててヨカッタ。できるなら、第4弾も、さっさと文庫にして欲しいよ~! 角川さん、お願いします。『さおだけ屋~』のヒットを待たずに、萌ちゃんシリーズはコミックスにもなって、なかなかの人気作というではないですか。様子見なんてしてないで。
さて、私が読むより先に、娘が夢中になってるので、中身をどうこう言うことは今の段階ではできなくて残念。でも、彼女、クスクス、ケラケラ笑いながら本から目を上げないので、これまでの作品以上に元気ハツラツ、おかしな事件がいっぱい起こっているんでしょうね。
とくに追加作の「神様のゲームセンター」は、これまでの会計に関する事件とは少しニュアンスが違う、けど面白かったと言っていたから、単なる啓蒙書というだけでなく楽しめそう。
お~い、娘。早くこっちへ廻せよ~♪
『ななつのこものがたり』加納朋子 菊池健:絵 [小説]
9月16日付のエントリーにも書いたのだけど、加納朋子さんのミステリー『ななつのこ』が、絵本になるそうな。a
絵は、文庫版の装丁画を描いている人。流行の言葉で言えば、コラボレーション?
『ななつのこ』は、連作集というか、掌編を集めた形を取っているけれども、ラストですべてが繋がって、別の絵が見えてくる、という、ミステリーならではの楽しみが大きい。そのなかでも、作中に出てくる童話作品の“ななつのこ”のイラストを描いている人が、結構、重要人物として関わってきたりする。イラストレーターは、そうしたことを踏まえて表紙絵を描くのは、面白くもあり、しんどくもあったのでは? などと勝手に想像してしまう。
そして今度は、作中作品そのものの“絵”を描くわけだ。
内容そのままに、ほんわかとした暖かいあの絵柄で、“ななつのこ”の場面が……期待はふくらむ。
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少年――『サラ、いつわりの祈り』 [小説]
今さら“少年”でもない感があるけど……ってのは私がトシってこと? でも、長野まゆみや澁澤龍彦、北村薫、J・T・リロイ、伊藤キムの名前まで見ると、俄然、興味が湧いてきてしまう。J・T・リロイは先頃、デビュー作の『サラ、いつわりの祈り』が映画になったね。伊藤キムは、三島の「禁色」を舞台化(舞踊化?)するという話だし。
まぁ、名古屋郊外のイナカに住んでいると、タイミングを逃すとどれも見られないんだけど。(実際、映画『サラ、いつわりの祈り』は、日が合わなくて行かれなかった)
中身の感想は、もちろん、読んでからしか書けないけど。
★bk-1
もう一冊、瀬尾まいこ 『図書館の神様』 [小説]
ところで、『幸福な食卓』を買う前に、どちらにしようか思い悩んだ本がこちら。
なにせ、こちらはタイトルがいい(!)からねぇ。(^_^;
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『図書館の神様』(・e・)
『幸福な食卓』子どもに読ませたくて買ったけど [小説]
今日は七夕ですねぇ。
購入しただけで積ん読状態。まずは自分が読んでから、子どもに、と思ったけれど、なかなか時間がとれない。他にも読みたい本が山積みになってるし……。
売れてるらしい。“壊れた家族”というのは、今や時代の申し子的なキーワードだから、私を含めて、気になるのは当然だろう。
いくら「新しい教科書を作る会」が「ジェンダー・フリー教育を撤廃しよう会」に変節?して、昔ながらの(旧態然ともいう)“家族の復権”を訴えても、もう元には戻らないのだ。
なぁんて、わかった風なことを言っていても、未読では説得力なし。ちゃんと読んでから、きちんとレビューを書こう。
瀬尾まいこさんは、以前から気になっていた作家さんなんだけど、なかなか接点が取れなかった。図書館へ行く暇を考えているいつもと違って、今回は目の前に本があるのだから、頑張って読破しなければ。
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『幸福な食卓』(・e・)
『闇の守り手1 - ナイトランナー I (C・NOVELSファンタジア)』 [小説]
という本(新書)を書店で見かけて、なんとなく気を引かれた。
のは、表紙のイラストがカッコよかったから(!?)
闇の守り手1 - ナイトランナー I (C・NOVELSファンタジア)
- 作者: リン・フルエリン,由貴海里,浜名那奈
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/05/26
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中央公論新社のC・novels。翻訳物のファンタジーで、それにしては(?)主人公は少年。助ける人間も“美青年”。海外の小説にしては、やけに日本のライトのベルぽい(!)なと思って、bk-1に行ったけれど、とくに情報なし。
では、と思って、ググっていたら、いろんな紹介サイトが。
「StarChartLog」さんの記事によると、なんと“そっち系”だとの告知が……。つまり、美少年、美青年が絡み合うところのBLものってこと?
べつにきらいじゃないので――っていうか、どっちかっていうと好きな方かも――おおっ、と思ってさらに探ると、 「Leon's Armor Shop」さんの記事が。
そこからさらに「破魔矢堂」さんのサイトの紹介欄を知って、やっと、得たかった前知識が手に入った。(^_^;
って、さっさと買って読めばいいのに、って。
では、感想は読んだあとに。
★Amazonでサーチしたら、竹河聖さんの同名タイトル本が出てきちゃいました。
- 作者: 竹河聖,草なぎ琢仁
- 出版社/メーカー: エニックス
- 発売日: 2002/11
- メディア: 単行本
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中央公論新社 (2005.5)
通常24時間以内に発送します。
『はれた日は学校をやすんで』 [小説]
- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 1994/07
- メディア: コミック
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サイバラ本は、気にはなってても、あの絵がネックで、これまで手が出なかったのだけど。
解説の
自分に素直だから学校になじめない女の子、めぐみちゃんが主人公の叙情的作品。
に目が吸い寄せられてしまった。だって、私も“同類”だったから。
もちろん、この本の主人公とおんなじ、と言いたいわけじゃない。(まだ読んでないから、どんな子がわからないよ)
「小学6年生」に連載された。
というだけあって、いわゆる“サイバラ式”の絵ではないらしい。あの絵がちょっぴり苦手だったヒト――私だ――にも大丈夫のようだ。
作者の話の
会社も毎日行く必要はなくて、(略)家庭だって毎日きちんと「営業」する必要はない。
怠けることを勧めるわけではないけれど。
というところ、大いに共感。
自分なりに、子育て、家事をがんばってきたつもりで、そうしてるうちに身体がガタガタになってしまった。今も医者に通ってさまざまな薬を飲んでいるけれども、毛利 子来 さんの『新版 赤ちゃんのいる暮らし』を読んだとき、ふっと楽になった。
“そんなに頑張らなくてもいいんだよ”
“ときには、へたばってる姿を見せるのも、子どもには人生勉強”
という言葉には、目から鱗が落ちた。
もっとも、最近の私は、のったりしすぎて、夫に小言いわれちゃったりするんだけれど。(^_^;
『水没ピアノ』 [小説]
読了ではなくて、途中で放り出してしまった本。(図書館に返さなければならなかったので。)
暗澹たる日々に埋もれた無様な青年。悪意から逃れられない少女を護り続ける少年。密室状況の屋敷で繰り広げられる贖罪を含んだ惨殺劇…。水没した全てのもの。そして、その果てに浮かび上がる真相…。記憶と密室のミステリー。
三つの話が同時に進行してゆくのだけど、どれも暗~い話。あの“メフィスト賞”を取った作家だけに、独特の世界を創りだして、まさしく今の作家という雰囲気。
まぁ、ラストまで読んだわけじゃないので、あんまり偉そうなことは言えないけどね。
舞城王太郎(の『阿修羅ガール』)に似て、作者の分身?と思える探偵役の人間が出てくるのがなにか面白い。
次に図書館へ行ったときに――って、今、借りてる『みんな元気。』読み終わるかしらん。それはともかく――また借りてこようかな。この系列の作家さんは、人気があるとみえて、タイミングがずれるとなかったりするけど。