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 最近の、あの事件ですが [ニュース・クリップ]


 昨日、めずらしく朝からテレビをつけていたら(つけたのはダンナだけど)、先日の19歳と28歳の男性による“親殺し”にからめて討論会をやっていた。藤井誠二さんが出ていたので、お! と思ってしばらく見てしまったのだけど。

 彼の発言の「本当は自分を殺したい。けれど、できない。だから、殺意を親に向ける」に、ぐさりときた。いや、以前にも彼の著書で読んだことがあるんだけどね。アンテナにも登録してある〔ビデオニュース・ドットコム〕にゲスト出演してたときも、同じ言葉を口にしてたし。――まぁ、そこまでせっせと言わなければ、“世間”がなかなかわかっってくれない、ってことなんだろう――。

 思ったのは、殺意の中には“自分をこんな風にした”親に対する気持ちも(多少は)あるのでは、ということ。なにせ、覚えのある感情だから。

 彼らはいわゆるひきこもり、だったそうだけど、斉藤環さんによると、圧倒的に男性が多いそうで。不登校で家にいる数は、男女あんまり変わらないとも聞くけれど、それが長引いてしまうのが男性、ってことなんだろうか。

 最初に思ったのは(彼らの家庭内のことをなんにも知らないで言うなんて、とっても乱暴なことだけど)、「小さい頃から家事をやらせればよかったのに」ってこと。

 自分の部屋の片づけとか掃除、お風呂洗い、庭の手入れ。新聞を取ってくることから、食事後の食器洗い、いや、その前に食事の準備の手伝いなんかもある。

 えらそうなことを言って、ウチの娘はその半分もやってないけど、日常のこまごましたことを体験してくのって、大切なんじゃないかと。男女変わらず。

 男性も自分の身の回りのことはやって(できて)当たり前、って意識が多少は浸透してきたかな、といったところの現在。それでも、まだ以前の価値観というか、男の子の(ダンナの)世話をしてしまう母親(妻)とか多そう。

 「仕事に行け」とか「社会に出ろ」と言う前に、家にいるのなら手伝って、という風に持っていったら、どうだったんだろう……と考えてしまう。


 私も祖母に「勉強してこい」と言われたクチ。宿題やテスト勉強に疲れて台所へ降りてゆくと、「手伝わんでいい」みたいなことを言われたこともある。

 でも、生活に関わる小さな行動は、「お手伝い」の範囲だと、ちょっとした骨休めになったり、ここは学校とは違うひとつの国(世界)なんだなぁと感じてホッとしたり、できたんだよね。

 主婦の今は、そんな呑気なことは言ってられませ~ん!けど。

 とはいえ、一般的に、女の子は当然のように「お手伝い」をさせられるだろうけど、男の子はまだまだそうした意識が浸透してるとは思えない。坂本廣子(ひろこ)さんの「台所子育て」が話題になったのは、娘が生まれたころだけど、その年代の子どもたちは、ちょうど今の中学生くらい。

 小中学校の「技術家庭科」が「技術」=男の子、「家庭」=女の子でなくなったのがいつごろからなのか、よくわからないけれども、カレーライス作りやリンゴの皮むきなどを、クラス全員(つまり男女一緒になって)やってる姿は、ほほえましいし、逞しいなぁとも感じる。

 ぞうきん作りで針を持ってチクチクやってるのも、ウチの子どもに聞くと、「べつに男の子だからって下手なことはないよ」。つまり、差を感じることがないんだろう。「女の子だって、不器用な子はいるし」。そう、数学などの教科とおなじで、一緒にやるのは当たり前という意識になっているんだろうね。

 なんだか話がそれていってしまったが、強引にテレビの内容に戻すと、寺脇研さんの発言「総合学習も、学校を出て、広くいろんな人に出会ったり、いろんなことを経験する場を与えてやりたいってことなんです」というのに集約されると思う。家庭でのこまごました“仕事”も、宮台真司的にいえば「学校的価値観」から解放する役割をしてくれるのでは、と思う。

 なあんて、私自身「学校的価値観」に縛り付けられてるところ多し、な人間。反省しなきゃ。

 そうは言っても、どうすればいいのかなぁ……。いわゆる“お稽古ごと”に行かせるとか? 単純なことしか考えられない私。


坂本廣子さんのプロフィール:よみうり子育て応援団

http://osaka.yomiuri.co.jp/mama/ouendan/menber/menber_18.htm

著作:(bk-1)

坂本広子の台所育児
坂本広子著


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