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 尾崎翠をさがして [書籍、雑誌]


 タイトル、「~探して」と書きはじめたのだけど、そうしたサイトがあるので、ちょっと遠慮してひらがなにしてみたら、なにやらニュアンスが違って見えるではないの。後者のほうは、さがしてよ、と頼んでいるように感じるんだけど、私のもうそう?

 それはともかく。

 某新聞の書評欄を読んでいたら、浜野佐知さんの本の紹介があった。

女が映画を作るとき (平凡社新書)

女が映画を作るとき (平凡社新書)


『百合祭』『第七官界彷徨-尾崎翠を探して』という映画を撮った人、という認識だったが(参考:旦々舎)、その『第七官界彷徨』から、久々に尾崎翠を読みたくなった。

 持っているのは、筑摩文庫の『尾崎翠 (ちくま日本文学全集) ちくま日本文学全集

』のみ。

 こうした手軽なものは他にないかと探したら、上下巻の集成があったけれど、「第七官界彷徨 尾崎翠を探して OSAKI MIDORI」というサイトに

文庫版。上巻は代表作をはじめとする小説と書簡など、下巻は初期作品に少女小説、戯曲、シナリオ、映画評論など。「中野翠編・解説」ということで大いに期待されたが、編集に特に工夫なく、印刷は上下巻で異なり、特に上巻の書体、版面が読み難くて汚い。「あとがき」も冴えが見られず、オザナリ。まったく期待外れの「集成」となった。いったいに「美しい本」を作ろうとする気合いが編集部に欠落しているのではないか。

 だそうで、ちょっと期待はずれ。

 他に、『迷へる魂』というのが面白そうだったが、やはり

全集と同じ野中ユリ装釘の瀟洒なアンソロジー。収録作品=「初恋」「詩人の靴」「歩行」「こほろぎ嬢」「木犀」「匂いー嗜好帳の二三ペエヂ」「山村氏の鼻」「アップルパイの午後」「途上にて」「神々に捧ぐる詩」「第七官界彷徨」「『第七官界彷徨』の構図その他」。解説=山田稔「静寂の力-尾崎翠を読む」稲垣真美「尾崎翠の人と時間」。早くも稲垣氏の恣意的な解釈が混じり、高橋丈雄を匿名にしたり、下駄は「妹を託する」説を堂々展開。

 とあり、ちょっと読書意欲をそがれる。

 他に、『不思議の国のララ (パサージュ叢書)』というのがあって、翠作品のなかでは、一風変わった小説を集めたものらしい。こっちのほうを先にしようかな。

 以前から系統立てて読みたいなとは考えていたのだけど、購入するには予算が追いつかない。図書館で借りればいいのだけど、地元の図書館は……はっきりいって、中身貧弱。

 まぁ、そうはいっても、全集くらいはあるかも。なかったら、愛知県図書館で借りてきてよ~(以前、そういう例あり)。べつに買ってくれとはいわないからさぁ。

 ――地元の図書館は、リクエストはできるんだけど、毎回「購入を考えてみます」と言われてしまうんだよね~。田舎だからしかたないけど。まぁ、児童書のほうに力を入れてくれてるみたいなので、それは感謝、評価してますけどね。――

 あるいは、名古屋市内の図書館で借りるか。実家のある区内の図書館でよく借りるんだけど、車で行かないとなぁ。全集しかなかったら、持って帰ってくるのがちょっとツラそうだし。(^_^;)



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