『劇団四季 オペラ座の怪人』名古屋公演 [ステージ]
名古屋に久々登場。なんと11年ぶりだそうです。
そんなに経ったかなぁ、という感じ。いつか見に行きたいと思っていたけど、これまでは子どもが小さくて無理だった。――と考えていたのだけど、今回、夏休みということもあってか、お子さんが多くてビックリ。さすがに泣き出すような小さな子は少なかったけれど、大人っぽい(?)内容だし、少々グロな場面もあるけどねぇ。
さて、やっと? 念願かなったのは、娘がTVCMを目にしたとたんに「行きた~い!」と叫んだから。最近、コンサート等、ステージ物には全くといっていいほど、興味を示さなかったのに。
なぜ?
映画版の『オペラ座の怪人』を見たから。
なんて分かり易い(笑)
でも、まぁ、ミュージカル物を見て、それもこんなゴシックな物語を気に入るなんて、親の私でも正直、ビックリです。
見てきた感想はのちほど。キーワードとしての「オペラ座の怪人」との妙な縁(?)をちょっと語りたい。
最初は、創元推理文庫に入っている原作。とはいえ、いつかは読みたいと思いつつ、未だに手にしてませんが(汗)。
2度目は、ポール・ウィリアムスの出ている映画を見て――併映していた、もう一方の作品がお目当てだったのだけど――そこに「オペラ座の怪人」を意識した衣装と演出で歌うポール・ウィリアムスがいた! 一緒に行った友人は、怖い、気持ち悪い、を連発していたけれど(苦笑)。“仮面を付けて”“オルガンを弾きまくる”ファントムの姿は、妙に目に焼き付いた。
そうして3度目?は、山下達郎のバックバンド常連、難波弘之の作品。そのものズバリの「オペラ座の怪人」。彼らしいロマンティックなメロディと、おどろおどろしさを醸しだしたプログレらしいサウンドは、映像が浮かぶようで、とても好きだった。
そうして、とうとう原作(に近い物語)に出会ったのが、このステージ。
なぁんて、未だに原作は読めてないけどね。
劇団四季 オペラ座の怪人 :: 名古屋公演 プロモーションビデオ
いや~、よかったです。とくにファントム役の役者さん(というか歌手?)。パンフのトップにお写真が出ていたから、いい日に行ったんでしょうか。高井治さんという方。
美しい声質と圧倒的な声量。“主役”はファントムだった、とあらためて示してくれた。(いってはなんだけど、映画版は肝心のファントムが今イチ、主役らしくなくて、ちょっと物足りなかったから)
映画と違い、台詞をなるべく(?)歌で綴るので、最初はちょっと違和感があった、という娘。でも、進んでいくうちに慣れて、気にならなくなった、そうな。
たしかに、その辺が日本語の辛さかな~と思ったりする。基本、1音に1言葉、ではなくて「1音に1文字」だから、どうしても間延びして聞こえてしまうんだよね。だからといって、文字を詰め込むと、吉田拓郎になってしまうし(例えが古すぎる?)。
ただ、昨今の他のミュージカル同様、テーマ的な曲が多いので、それらを聴いているだけでも――というか、聴くのが心地いい。
とくにラストシーンの、遠くから聞こえてくるデュエットは、とても美しくて、劇場を出てからも長いこと、耳の奥で鳴っていた。
制作発表会:YouTubeの映像のおしまいの方に、このデュエットが出てきますね。う~ん、いいなぁ。うっとり。