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『解決浪漫倶楽部』遠藤淑子 著 [コミックス]


 この人の名前を本屋の棚で見つけると、ついつい手が伸びてしまいます。

 同じ白泉社でも、近ごろは、花ゆめではなくジェッツ・コミックスから出てるんですね。

解決浪漫倶楽部
解決浪漫倶楽部
posted with amazlet on 06.02.12
遠藤 淑子 白泉社 (2004/12/20)売り上げランキング: 16,792

 のちに文庫でまとめる予定、ってことかな。

 なんて勘ぐってしまいます。というのも、タイトルにもなってる作品が、連作で4作入っているんですが、他に短編が2編、「スマリ」シリーズが1編(番外編扱いだけど)、というように、選別がちょっとバラバラ。

 ファンとしては早く読みたいけれど、もう少しまとまってから一冊にして欲しいなぁ、という気持ちも湧いてしまう……。

 そのほうが、もっと気持ちが入り込める気がするんだけど。

 エヴァンジェリン姫の活躍する『王室スキャンダル騒動』のころから、ヘタウマ的と言われた絵柄と、強烈なギャグの、妙なマッチぶり。この独特な味が好きだった私としては――といっても、子育てが入ったりして、順調に?発表順に読んできたとは言えない。

 フツーの(?)コミックスと、文庫版で出たものと、ごちゃごちゃにして後追いしてきたから、リアル・タイムで読むと、そんな風に感じるのかなぁ。

 そうは言っても、個性的なギャグのセンスは相変わらずで、ハマる人は填ると思う。男性にも受ける、ぜひ読んで欲しい、という意味での、ジェッツ・コミックス版でしょうかね。

 タイトルから想像がつくように、大正時代を背景として、社会のあり方、その中であがく人間たち(とくに女性)が、笑いの対象になる。いや、笑いの対象は、一応、主人公の“万里小路空子(まりのこうじ たかこ)”なんだけど。

 と書いてきて、これまでの彼女の“時代物”とは、微妙に味わいが違ってきてるのかな。

 問題意識とでもいいましょうか、それがたまに、物語の流れを止める役目をしてる感がないでもないけど……。作品発表の舞台が変わってきてるように、作者も少しずつ、変化してきてるのかもしれませんね。



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